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シャワーや追い焚きの仕方を教えつつ、守弥は咲良とともに風呂に入ることになった。 「お風呂に複数で入るのもですが、裸で入るのは初めてでございます」 シャワーの使い方を知らない事も衝撃だったが、咲良がポロリと漏らした言葉も衝撃だった。 「………そ、…そうか」 幼い頃から暮らしていた場所では、妄(みだ)りに肌を晒してはいけないと言い含められていたため、風呂に入るのも湯帷子(ゆかたびら)を着て入浴していたという。 「お風呂というのは、とても気持ちの良いものでございますね。 しゃわーも初めは驚きましたが、温かいお湯が出る如雨露のようでしたし。 こちらの世界は、便利なものがたくさんあるのですね」 「…………あ、ああ……」 長い髪を器用に纏めた姿は、どう見ても少女にしか見えない。 なんとも複雑な心境の守弥は、そっと視線を移す。 左半身に散る黒い痣が見えないような体勢をしているからか、余計に少女めいていて複雑な心境になる。 「親とも入ったことは……」 「ござりませぬ。 宮にいた櫛の付喪神とは入っておりましたけれど……」 「そうか……」 突っ込みどころは色々あるが、敢えて気づかない振りをすることにした。

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