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7月 part3-2

…なんでこんな時に、高校時代のことなんて思い出すんだ。 中学校の頃、俺はバスケ部だった。 ほかの人の何倍も努力した。ハードな練習を終え、みんなが帰ったあとも、体育館に残って練習した。だから、中学校の頃は、常にスタメンだった。 スポーツ推薦で高校も決まった。インターハイ常連の強豪校だ。 …だが、高校に入ってみると。 俺よりすげえやつが、そこにはたくさんいた。 身長が二メートル近い人、体格が良くて筋肉隆々な人、動体視力が良くて俊敏な人、まるでNBAの選手みたいなシュートを決める人…そこは、天才たちの集まりだった。 どんなに努力しても、差が縮まることはない。 俺は自分に失望し、半年でバスケ部を去ることになった。 …だからなんなんだ。過去のことだろうが。自分に同情なんかしてどうなるっていうんだ。しっかりしろ、月城 拓叶! 自分自身に喝を入れ、深呼吸し、何かカクテルを作ろうと動いた、その時。 「あれ?月城さん?」 …七星が、従業員用の扉を開け、こちらに向かって歩いてくるのが見えた。

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