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12月 part2-12

「やっ、や………い、く……」 七星は大きく痙攣し、息継ぎをして、また痙攣する。痙攣と同時に、ぎゅっと締まる七星の中。 「……っあ…」 まるで搾り取られていくかのように、七星の中に放出する。身体を駆け巡る、心地よい疲労感と達成感、そして安堵感。 七星は、何度か痙攣した後、一気に身体の力を抜いた。俺の身体に絡みついていた、腕と脚がベッドに落ちる。 荒い呼吸に合わせて、七星の胸が上下する。弛緩してぼうっとしている顔。目がとろんと半分閉じていて、なんだか眠そうだ。 簡単に事後処理をしてから、照明を消す。ベッドに横向きになり、七星を抱きしめる。すでに半分、夢の中にいる七星が、俺の身体に腕をまわす。そして、安心したようにふわっと笑って、目を閉じる。次第に、七星の呼吸が規則的になっていく。 「おやすみ、七星」 今まで感じたことのないような、暖かくて、穏やかな気持ち。七星の体温と、汗の匂いを感じながら、俺も目を閉じ、夢の世界へと旅立った。

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