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第9話-2
「なんかすみませんでした…」
空気を入れ替えてる部屋で、コンビニで買ってきたジュースとプリンを出す。
…さすがに申し訳なくて、1個298円の、ちょっといいプリンにしたんで。これで勘弁してください。
「つーか、すげえな。あの昭和のヤンキー漫画、全巻揃えてるじゃん。全56巻もあるのに。マジで好きなんだな、おまえ」
コンビニのプラスチックスプーンを手に、オレの部屋の本棚を見ながら言う瀬戸。
…ん?そういえば。
「そういえば、瀬戸、おまえなんで、オレがあの漫画好きだって知ってんだよ」
尋ねるオレに目線を向けて、瀬戸は言う。
「だって竜司、高校1年生の時、あの主人公のコスプレして、地元の街うろついてただろ」
「うっ…」
…やめろ!言うな、オレの黒歴史を!
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