「良かったんじゃないの？ 竜ちゃんは、僕を愛人にしてまで、瀬戸くんと別れたかったんでしょ？向こうから別れを切り出して欲しかったんでしょ？ なら、これで良かったんじゃない？この勝負は、竜ちゃんの勝ちだよ」 学食で、りょーちんの言葉を聞きながらも、オレの心は晴れなかった。 分かんねえ。 瀬戸とは、ネカフェで好きな漫画について語りあって、オレの住んでるアパートに呼んで… あの後も、一緒にバッティングセンター行ったり… オレの好きな定食屋に連れてったり… 瀬戸がバイトしてるコンビニに行って、青のストライプシャツの制服を着た瀬戸に、接客してもらったり… 少しは、仲良くなれたと思ってたのに… 何がダメだったんだよ… オレ、バカだから分かんねえよ、瀬戸。