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第15話-2
「まあ、僕は竜ちゃんの自由恋愛を邪魔したりはしないからさ。でも、瀬戸くんに愛想尽かしたら、僕のとこにおいで、竜ちゃん」
りょーちんの言葉に、瀬戸が睨みながら言う。
「愛想尽かされるとか、ありえねえんだよ。俺は竜司のためなら何でもできるんだから。
おい、亮平、おまえは黙って、その定食の唐揚げ食ってろ」
「あーひどーい、僕、唐揚げにはレモンはかけない派なんだよ。なんで勝手にかけちゃうのさ、瀬戸くん」
「うるせえレモンに罪はねえだろ。おい亮平、おまえは唐揚げ定食食うときに、いつもレモンを無視すんのかよ。レモンの気持ちになってみろよ。かわいそうだろ」
「あーもう、うるせえ!おまえら食事中にケンカすんな!」
りょーちんと瀬戸のケンカを仲裁するオレ。頼むから、もう少し仲良くなってくれ!
こうして戻ってきた、オレたちのバカな日常。
ただ、以前とひとつだけ違うことは。
今、オレのとなりには、オレの全てをかけて守りたい、大切な人がいる、ということだ。
了
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