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第9話
キミの元ペット、可愛いよね。
ボクのする事を全て受け入れるんだ。
キミが大嫌いだった木馬も、自ら進んで乗ったよ。
ボクが何をしても、キミみたいに嫌だとは最後まで言わなかった。
ボクに気に入られようと必死な姿は健気で涙を誘うよね。
よほどボクの玩具になりたいみたい。
でも、代わりに望んだ事がキミの自由だなんて。
いいよ、ボクからは自由にしてあげよう。
このペットの一途さに免じて。
でも、キミも馬鹿だよね。
あんな健気で可愛いペットを捨てるなんて。
代わりに選んだのが、あの子なんてね。
何度も言うようだけど、きっと後悔する事になる。
それとも、自分に自由はないんだと絶望するかな。
そうなっても、知らないよ。
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