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第26話〈清視点〉
俺は波留の事をよく知っているよ言う鹿島組の部下を車に乗せ、夜道の道路端に車を止めた
前には鹿島組の奴らが乗っている車が止まっており、機会を伺っている
「あ、出てきた。総長、あの子が波留くんです。」
(波留くんって……)
完全にストーカーなのではないかと思ったが口には出したりしなかった
「へー、本当にちっちゃいし小柄。」
俺は気に障らないように波瑠の容姿について言うと、付け足しで言ってくる
「…あの子の笑顔とか声とか、マジで可愛いんすよねー…あー、早く入れてぇ。」
俺の車で妄想を膨らませないでいただきたい……
すると誰かが車の窓を軽くたたき、開けるよう要求してきた
開けると鹿島組の部下がおり俺達に言ってくる
「一人になったからそろそろ行くぞ…」
「ういーっす。…… …総長はどうしますか?」
車を降りる準備をするそいつに俺はどちらでも構わまいと伝える
「じゃあ、俺達で行ってきますね…。捕まえたら総長の車に乗せてもいいすかね…。」
「うん、いいよ。」
途中で受け答えが面倒になり何でもいいから早くしてほしいと思い、適当に反応を返す
彼等が車から降り、車内が俺だけになる
「ふー……」
俺は深いため息をつくと窓の外から頬杖をつきながら波留が捕まる姿を眺めていた
***
倉庫内につくと俺は持ってきていたビデオカメラの準備をした
「あ、総長撮るんですか」
様々な器具を用意している部下に言われ、にこやかに答える
「うん。折角だからね。」
元々、写真やビデオなどの撮影は趣味だから、この際にやってみるのも悪くはないと思い、一応持ってきたのだ
「お目覚めみたいだぞー」
下に向かっていった部下が声を上げて俺達に言ってくる
「んじゃ、ヤりにいきましょうか。」
鹿島組の奴等と一緒に俺は鎖と手錠に繋がれた波留の元へと向かった
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