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好きだから逃げてほしい
柴崎は根屋の肩をつかみキスをした。根屋は真っ赤になって柴崎から離れる。
「柴崎、お前さあ・・・」
「根屋先輩。先輩のことが好きです。大好きです。
だから先輩の卒業までの半年間、俺から逃げてほしかった」
「だって、気持ちのいいものではないでしょう?」
「一気に吐き出した感じだな。だから逃げろか」
乱れた息を整えながら根屋が言う。
柴崎は根屋から視線を外す。
「こっち向けよ柴崎」
柴崎が振り向くと、前髪を思い切りつかまれ。
「いててててて」
思い切り舌であごから鼻の舌までなめられた。
「わああ、根屋先輩!」
後ずさる柴崎。
「なんだ。昨日俺にしておいて」
「あのなあ、お前考えすぎ。あきらめ早すぎ」
「今日キャプテンに何言われたか知らねえけど、
俺だってお前がいたらいいと思ってる」
「で、お前は俺の事あきらめて忘れる訳?」
「バスケの事は人生からシャットダウンな訳?」
ガッ!!
柴崎は根屋を押し倒す。
「無理に決まっているでしょう?覚悟決めるのにどれだけ泣いたか」
「言ったでしょう、たからものだって!先輩だってバスケだって!
手放したくないよ。わかって言ってるでしょう?」
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