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1-1side麗

─────あの日、消えかけていた僕の命を見つけてくれたのは、しりゅうさん。 僕の大好きな大好きな、飼い主さん。 一人の少年がベッドの上で目を覚ます。 くりくりのその目に在るのは、真っ赤な瞳。そしてその瞳を縁取る真っ白な睫毛。 「しー...」 少年がまだ声変わりしていない声で誰かを呼ぶ。その視線の先は不安そうに宙をさ迷っている。 「麗...?どうした?」 《しー》と呼ばれて、掠れた声で返事をしたのは麗の隣に寝ていた男、東雲獅琉(シノノメシリュウ)。 「んん...しー、だっこ...」 麗のお強請りに無言で麗の腰を引き寄せ、抱きしめる。 麗は満足そうに獅琉の胸元に鼻を寄せ、再び寝息を立て始める。 飼い主と飼いうさぎ、二人の朝。

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