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流鶯の村

あの怖い側近が再び部屋を訪ねてきた。 「この天雨という者が貴方を村までお連れします。この男は今まで発情期のΩに殆ど反応しませんでしたので、こういう役にはうってつけです。念のため、抑制薬は飲んでいただきますが。馬を飛ばせば、明日の昼には着きましょう。一泊しても帰って来て直ぐ行為に及べば問題ないです。」 殆ど、時間は無いに等しかった。 村に着くと母がいて、皇帝の子を産むと報告すると寂しく笑った。 「村の人達に助けて貰って、お茶の栽培は何とか守るよ。そうだね、今夜位はお前の神楽舞を月明かりで見たいものだね。」 天雨さんに龍笛をお願いして、母の前で踊るととても喜んでいた。 翌朝、王都に戻ると母に挨拶をすると、今生の別れでも無いのに大袈裟な程、泣いていた。 母は僕達が見えなくなるまでずっと頭を下げていた。

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