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感動のちんリウム
※ブルー💙とレッド❤️の「第一話 永遠のちんリウム」の続編です。
https://fujossy.jp/books/11068/stories/219117
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俺はいったい、なにを見たんだ――?
白い箱がくしゃ……と凹み、両手の震えを受け止めた。
自分の目が信じられなかった。
夢なら今すぐ醒めてほしかった。
でも、頬を抓ったらものすごく痛かった。
今日の任務の報告を終えホッと息を吐いたところで、ダークマルーンにばったり会った。
お菓子作りが得意なマルーンは、非番になると厨房で腕によりをかけたスイーツを作り出し、世界平和のために命を削るレンジャーたちの心を癒していた。
今日も、甘い香りの漂う魅惑的な白い箱をピンクにひとつ分けてくれた。
そうだ、ブラックと一緒に食べよう!
ものすごくいい考えだと自分を褒め、ピンクは跳ねるような足取りで司令室に向かった。
きっとブラックもちんリウムをいつもよりフリフリして喜んでくれるはず。
そんな期待を胸に司令室の窓を通り過ぎる――と、なにやらもぞもぞ動く影が見え、中を覗いた。
ブラックが愛用している黒い革張りの椅子に、ブルーとレッドが座っていた……いや、違う。椅子に座ったブルーの上に、レッドが座っていた。
全裸で。
「あっ……ん、きてっ。ブルー……、いっぱい奥にかけてっ」
「ああ……孕ませてやるよ、レッド!くっ……、いくぞっ」
「ああっ!あ……ん、あつ……い」
ブルーの太い肉棒を孔いっぱいに咥え込み、レッドが恍惚とした表情で喘いでいる。
そして次の瞬間、全身を大きく震わせた。
荒い息を隠そうとしないままブルーの肩にもたれかかったレッドがこちらを見た……ような気がした瞬間、ピンクはその場から走り去っていた。
鼻の奥がツンと沁み、視界がぼやけた。
どうして?
どうしてなの、レッドさん。
どうして、そんなことするの?
どうして、ブラックを傷つけるの……?
とにかく早くそこから逃げ出したくて、がむしゃらに走った。
だから、前から近づいてくる人の気配にまったく気づかなかった。
視界の端っこにつま先が入り込んできた時にはもう遅く、ピンクはその人物に突っ込んでいた。
「おっと……ん?ピンクか。そんなに急いで、どうしたんだい?」
「ブラック!」
「私を探していたのか?」
「あ、うん……マルーンさんが……ガトーショコラ、くれて……ブラックと一緒に食べたい、って……思って……」
「そうか。では、私の部屋で食べよう」
「あっ……だ、だめ!」
咄嗟にマントを掴んでいた。
「ピンク?」
司令室に入っちゃだめ。
ほかのレンジャーたち相手ならそう言っても不思議はなかったかもしれない。
だが、ブラックにとって司令室は自室。
入ってはいけない理由などないはずなのだ。
オバケが出たから?
ブラックなら平気だと高らかに笑って流してしまうだろう。
レッドとブルーが盛り上がっているから?
これが真実で、ブラックの心をざっくりと切り刻んでしまう言葉の刃。
言えない。
言えるはずが、ない。
「ピンク、見てしまったんだね」
「え……?」
「レッドもブルーも、人の部屋で致すなとあれほど言っておいたのに。いったい何代目の椅子だと思ってるんだ!」
ブラックは憤慨していた。
だが、その矛先がどこかおかしい。
「まさか……ブラック、知ってたの……?」
「敵と戦った後はいつもだよ。気が高ぶるんだろうね」
ブラックは、肩をすくめて笑ってみせた。
それは淡い笑みだった。
まるで悪戯小僧に向けるような、優しく淡く……愛に満ち溢れた苦笑。
「……なんで」
「ん?」
「なんで、笑ってられるの……?」
「ピンク……?」
「好きな人がほかの男に抱かれてるのに……」
「好きな人……?」
「なんで笑っていられるんだよ……!」
ピンクは、殴りたかった。
レッドも。
ブルーも。
ブラックも。
自分自身も。
殴って殴って、殴り倒してやりたかった。
「ピンク……私のために泣いているのかい?」
はらはらと舞い落ちる大粒の涙を、ブラックが手の甲で拭う。
「お前は優しい子だね」
「ブラック……」
「おいで」
ピンクはブラックのマントの中に飛び込んだ。
鍛え込まれた胸板が、ピンクをしっかりと受け止める。
生い茂る胸毛に憧れていた。
もっふもふの胸毛に頬をスリスリして、コショコショされるのが夢だった。
それなのに今、ブラックのツルツル素肌がとても気持ちいい。
「んっ……」
唐突に顎を持ち上げられ、唇を塞がれた。
「ふぁっ……ん、んぅ……っ」
噛み付くように口づけされ、息が上がる。
今までの触れ合うだけだったキスとはなにもかもが違う。
奪われている。
「ブラック?どうして……」
「愛してるよ、ピンク」
ピンク色のまつ毛が揺れた。
「愛……俺、を……?」
「そうだよ」
「だって、え?レッドさん、は……?」
仮面の奥で、ブラックの瞳が煌めく。
「まさかずっと、私がレッドのことを愛していると思っていたのかい?」
「う、うん……」
「レッドという本命がありながら、ピンクと毎晩ちんリウム……私のことをそんなことをする変態だと思っていたのかい……?」
まさかそんな。
ブラックのことを〝変態〟だなんて思ったことなどない。
一度もない。
でも、結果的にそういうことなのかもしれない。
「……ごめんなさい」
「ふぅ……」
ブラックは、長く深い息を吐いた。
ピンクの縮こまっていた身体がびくりと跳ね、さらに小さくなる。
「お仕置きだな」
「えっ……」
「さすがマルーン。いいものが入ってるね」
にやりと口の端を上げたブラックの手には、銀色に光る缶。
『WHIPPED CREAM』と流れるような字体で書かれている。
「ピンクのさくらんぼは今のままでも十分甘いけれど……」
「んんっ!」
「もっともっと甘くしてみよう……ね?」
服の上からピンクの乳首をこねくり回しながら、ブラックは缶を振った。
*****
ふわふわのクリームを、ブラックのザラザラした舌が舐めとっていく。
決して広くないピンクの部屋は、あっという間に甘い香りでいっぱいになってしまった。
ぷくりと膨らんだそこを舌先で転がしながら、もう一方を指で挟んで揶揄う。
ピンクは、薄っぺらい腹筋を痙攣させながら与えられる刺激のひとつひとつに素直に反応した。
声を漏らすまいと必死に堪える健気な姿を見下ろし、ブラックは頬を緩めた。
すぐ隣はグリーンの部屋だ。
快感に溺れている自分を知られたくないのだろう。
「そんなことされると余計啼かせたくなるのだけどね……」
ぽつりと零し、ブラックは缶の中身をピンクの股間に塗りたくった。
「えっ、あ、やだ!な、なに!?」
「ちんリウムの前に、ちんリーム……はむ」
「あっ、ああっ!」
生クリームに塗れたペニスを頬張られ、ピンクがついに嬌声を上げる。
すでに乳頭へのしつこい愛撫で膨らんでいた熱が、一気に弾けた。
達したばかりなのに、ブラックはまるで気にしないかのようにしゃぶってくる。
ピンクは強すぎる刺激に喘ぎながら、ブラックを見上げた。
「ブラック、もう……」
「ん?」
「……したい」
「何をだい?」
「ブラックと一緒にちんリウムしたい……っ」
「よく言えたね。ご褒美だよ」
ブラックは、漆黒のマントを勢いよく翻した。
プルルンプルルン。
長く太く猛々しいブラックのちんリウムが現れる。
ピンクは愛しい人の愛しいちんリウムを見ようとして、だが放たれた閃光に目が眩んだ。
「ま、眩しい……っ」
ブラックの身体が動くたびに、レモン色の軌跡が揺れる。
プルルンプルルン。
「どうだい、私のちんリウムは?」
「神々しい……神々しいよ、ブラック!」
「そうだろう?毎晩ひとりで鍛えているんだからね」
ピンクは感動した。
好きだ。
この人が好きだ。
ひとりでだって、みんなでだって、中でだって、外でだって、ちんリウムできるブラックのことが大好きだ。
この男のちんリウムに勝るちんリウムがこの世にあるだろうか。
「ピンク……いいかい?」
仮面の奥から、熱を帯びたブラックの瞳が自分を見下ろしてくる。
ピンクは、ゆっくりと頷いた。
いつの間にか零れていた涙を長い指がぬぐい、ピンクの細い脚を抱え上げた。
自分でさえ見たことのない角度で秘部を見つめられ、ピンクの頬に紅が刺す。
脈打つちんリウムをそっと当てがわれ、ピンクは喉を鳴らした。
「んっ……んんぅっ!」
自分の何倍も大きなちんリウムを捻じ込まれ、ピンクの秘孔がメリメリと拡がる。
「う、あ!」
果てしない圧迫感にピンクが首をのけぞらせた。
「ピンク、俺を見るんだ」
ブラックの仮面が、ゆっくりと取り外される。
「俺の目を見て、ゆっくり息をして」
水面のように澄んだブラックの瞳が、ピンクの裸体を鮮明に映し出していた。
桃色の髪は乱れ絡まり、頬はすっかり上気している。
生クリームがうっすらと残る薄紅色の下生え。
ブラックの輝くちんリウムが、半分まですっぽりと咥えこまれていた。
ブラックが自分の痴態を見下ろしている。
そう理解しただけで、ピンクのペニスがぐんと勃起した。
ピンクの後孔が容赦なくブラックを締め付ける。
先走った欲望垂らしを始めたそれを、ブラックの手がそっと包み込んだ。
「あっ……!」
「いつかの約束を覚えているかい?」
「え……?」
「大きくなったら、お揃いのちんリウムを着けよう。そう約束していたね」
もちろん覚えている。
ブラックが、まだ幼かった自分と交わしてくれた大切な約束。
忘れるはずがない。
「でもブラックと一緒のじゃブカブカ……あぁん!」
「ピンクのためにSサイズを取り寄せたんだ」
「ん、んんっ……!」
「ピンクのちんぽはかわいいね。ほら、ぴったりだ」
ブラックの手によって装着されたピンクのちんリウムが、ギチギチとヒクつき光り始めた。
「いい光だ……最高だよ、ピンク……っ!」
「はああぁぁんっ!」
ブラックが一気に腰を押し進めると、ピンクの喉からひときわ艶がかった吐息が漏れる。
再奥までいっぱいに埋め尽くすブラックのちんリウムが硬度を増し、ピンクの透き通った肌を中から黄色く照らした。
だめだ。
眩しすぎる。
ピンクはもう目を開けていられなかった。
ギュッと目を瞑ったピンクの身体を、ブラックがゆさゆさと揺らす。
「やあっ……やだあ……っ」
憧れだった。
ちっぽけな自分を守ってくれたあの日から、ずっと闇に憧れてきた。
変態レンジャーに入隊できた時は、自分は一生分の運を使い果たしたのだと思った。
愛人と呼ばれ、一緒にちんリウムをフリフリする日々。
たとえずっと本命にはなれなくても、ブラックと一緒にいられるならそれでいいと思っていた。
これ以上は望まない。
望んではいけない。
そう、思っていたのに。
「かわいい俺のピンク……愛しているよ」
耳元で弾けた睦言。
「ブラック……すき……すきぃ…っ」
心の奥深くから湧き上がった喜びが、透き通った雫になってピンクの眦に泉を作った。
ブラックの激しい揺さぶりに合わせて、小さな水の粒になった滴が次々に飛び立っていく。
ピンクは泣き喚いてしまいたいような、声を上げて笑ってしまいたいような、不思議な心持ちでブラックを見上げた。
口角を上げて応え、ブラックが抽送をさらに速める。
「ピンク、準備はいいかい?」
「うんっ……いいよ!きてっ、ブラック、きて……!」
「嬉しいよ、ピンク。ああ、中がうねって俺を暖かく包み込んでいるよ」
「あっ……あぁん……!」
「ピンク、もういいかい?」
「うんっ、いく……もう、いく……っ」
「ちん……」
「リウムーッ!」
夜が更けても、ふたりのちんリウムが消灯することはなかった。
*****
腰が痛い。
ピンクはユニフォームの真ん中に描かれたHを抑えながら、ふらりとよろめいた。
そのまま壁に肩を預け、下半身から突き上げてくるような鈍痛が治まるのを待つ。
いつまで経っても、何度やっても、この腰の痛みには慣れない。
自分がどんな夜を過ごしたのか、まざまざと思い出させるその疼痛。
今までは嬉しくも辛くもあったその痛みが、今朝はピンクに新しい感情を与えていた。
ブラックが愛を告白してくれた。
大好きな人に応えてもらえる喜び。
それに勝る幸せなど、あるのだろうか。
「ブラック……」
ほう……と漏れた甘いため息は、誰の耳に届くこともなく消えていった。
今日、ブラックは非番だ。
目が覚めたら、隣にブラックの寝顔があった。
残り香だけじゃない。布団の抜け殻だけじゃない。
ブラックの実体が、隣で静かな寝息を立てていた。
本当は一日中眺めていたかったけど、ピンクには今日も変態レンジャーの任務が待っている。
ブラックが非番ということは、今日の朝礼はゴールドが仕切るはずだ。
まさか、あのゴールド様の前で遅刻なんて失態を犯すわけにはいかない。
あとでどんなことになるか……考えただけで恐ろしく、ピンクは身震いした。
今だに気怠さの残る身体を叱咤して、薄暗い廊下を歩き始める――と。
「おはよう、ピンク」
「レッドさん!」
爽やかな挨拶とともに、赤い影が現れた。
「お、おはようございます!」
「うん、おはよ」
レッドは、少しだけ小さいピンクの歩幅に合わせるように歩みを緩めた。
「あ、あのっ……」
「ん?」
ブルーさんとのちんリウムを見ちゃってごめんなさい。
ブラックとの仲を疑ってごめんなさい。
勝手に殴ろうとしてごめんなさい。
言いたいことはいろいろ浮かんでくるのに、どれが正しい選択肢なのかが分からず、ピンクはただ深く項垂れた。
すると、レッドがくすりと笑う気配がする。
「ピンク」
おずおずと顔を上げると、レッドの穏やかな赤い瞳。
「レッドさん……?」
「今日も任務、がんばろうね?」
ピンクは、
「……はい!」
元気よく頷いた。
fin
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