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第10話
縢side
凛の我儘に付き合って公園で朝ご飯を食べてる…。大きめに握られたネギ味噌のおにぎり…。やっぱりこのおにぎり好きだ。美味しい……。
「美味い?顔緩んでる」
「うん。美味い。凛のそれは何?」
「これは昆布で、こっちがツナマヨ。2つ作った」
「ふーん。ツナマヨ好きだね。前も食べてた」
「まぁね。これが一番好きだ。簡単だしな」
なんか、懐かしいな…。あの頃から何も変わってないんだよな。俺たちの関係性以外は……。まさか本当に恋人にれるとは思ってなかったし……。
「一口食べたい。ツナマヨ……」
「ならそのネギ味噌、一口ちょ〜だい?縢の贅沢なおにぎり食べたいな〜」
「……そんな昔のこと覚えたのかよ。ほら、あーん…。どうだ?美味いだろ⁇ やっぱりネギ味噌はちょっと贅沢で好きだ」
「んっ…もぐもぐ……。美味いな……。にしても本当にこれ好きなんだな。その幸せそうな顔見るとなんかホッとするわ」
そのとき風が吹いて、ふわっと髪がなびく…。登り始めた太陽に照らされて綺麗に反射した髪が綺麗だった…。
もともと茶髪な凛の髪は太陽光に当たって金色に輝いている……。
「…そ、そんな顔してたか?」
「嗚呼、結構してる。僕の料理食べてる時が多いけどな」
「恥ずいからあんまり言うな。それに今こっち見んな」
顔が赤くなってるのがわかる。凛といると幸せなんだと思ってることがバレてるみたいで、すごく恥ずかしかったから……。
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