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第13話

凛side 先生に完成したものを写真に撮ってもらえば食べていいらしい…。先生を呼ぶと、驚いた顔をして固まってしまった… 「……凄いね…」 「「ですよね!!」」 「俺手を出せなくて……」 「なんて言うか二人が凄すぎて見惚れてる間にこんな凄いものが……」 「これは、仕方ないな。班の編成を考え直しますね……。流石にこれでは神崎と加賀の技能が上がらないし、成績もつけれない」 そんなに僕や縢の腕は良くないだろ…。先生のべた褒めのお陰で他の班のやつもいっぱい見に来て口々に褒めてくれる。 嬉しかったが、なんというかあまり褒められ慣れてないからだんだん気分が悪くなってきた……。 「凛、手……」 「縢……」 縢にこっそり手を繋いでもらって何とかいつも通りニコニコと誰にでも優しい僕を演じた…。それが終われば食べれる…。 「それじゃ、いただきます」 「「「いただきます」」」 「「……んっま!!」」 神崎と加賀は、ぱくぱくと勢いよく食べていて、よっぽどうまかったらしい…。調理実習が終わった後で、"お代わりできないのが悲しい" と言っていた…。 「…いつも通り美味しい凛のオムライスだ」 「やっぱ、縢のビーフシチュー美味しい」 僕たちはいつもと変わらない味に少しホッとしたのだった……。

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