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その後

【いいから抜いて‼一太に見られたらまずいから‼】 目に涙をいっぱい溜めぶんぶんと首を横に振った。 「泣き落としか?ただ煽ってるようにしか見えないぞ」 彼の口唇が目頭にふわりと触れた。火傷するくらい熱くて、身体にその熱が移ってきて、じんじんとまた体奥の芯が疼き始めた。 【・・・あっ、だ、だめ・・・】 狼狽え慌てた。いつ一太が駆け込んでくるか分からないのに。彼は止めるどころか下からの突き上げを再開した。しかもずんずんと最初から激しく。 「一太は、橘が連れていったから大丈夫だ。両隣の部屋でそれぞれイチャついているんだ。子供は立入禁止だ。この状況でも熟睡している遥香は、本当親思いだな」 両隣⁉ 何のこと? すぐには彼の言葉の意味を理解することは出来なかった。 「耳を澄ませてみろ。聞こえないか?うちの実家にはもう一組新婚バカップルがいるだろうが。俺らがはじめた途端、あいつらもはじめたようだ」 遥琉さんといい、心さんの彼といい、 なんで揃いも揃って・・・為す術もなく、抵抗する間もなく、快楽の海へ引き戻されたのはいうまでもない。 ~完~

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