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番外編 守り守られ生きていく
「心さん、痴話喧嘩は他所でして下さいよ。廊下にまで聞こえていますよ。ましてや子供の前、場所をわきまえてください」
やれやれといった表情で現れたのは根岸さんだった。
「未知さん、カシラがお呼びですよ」
お義父さんが⁉何だろう?
「たいした用じゃありませんよ。客人に茶を出すだけです」
そんなにびくびくしなくても。別に取って食う訳じゃないんだからと根岸さんに苦笑いわれた。
「カシラは待たされるのが嫌いだ。子供たちは俺らが見てるから、早く行け」
「そうだよ、お義姉さん」
二人にそう言われ、甘えることにした。でも、さっきまで痴話喧嘩をしていたけど大丈夫かな?
「まま、ハルちゃんも」
根岸さんの後ろに付いて歩きだしたら、トコトコと遥香が追い掛けてきた。
「別にいても構わないさ」
根岸さんから了解を貰い、遥香の手を握って広間へと急いで移動した。
「ごちゅうもんは⁉」
お茶かコーヒーかで悩んでいたら、遥香があたちきいてくると元気良く駆けていったから慌てた。
止める間も無く、カフェでお客さんに聞いているように、注文を取りはじめたからさらに焦った。
絶対お義父さんに怒られる。
冷や汗をかきながら、遥香のもとに駆け付け、恐る恐る顔を覗き込んだ。
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