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番外編 大切な家族と歩む未来

「彼の子供好きは遥琉に似たんでしょうね。裕貴も渋々ですが、養子を迎えることに前向きになっているようです」 そうだったんだ。心さんずっと気にやんでいたもの。自分は男だからどんなに頑張っても彼との赤ちゃんを産むことは出来ないって。良かった。夢が叶って。 「未知さんも、まずは3人目頑張って下さいね。遥琉も作る気満々のようですし」 【えっ⁉】 満面の笑顔で言われて、顔から火が出るくらい恥ずかしくなった。橘さん、ここでその話しはダメ‼禁句だから‼ 「今更恥ずかしがることないでしょう。襲名式が終わったら、未知と二人きりで一日ゆっくり過ごしたいと言われてましてね。その場に居合わせた幹部連中に、何年経っても新婚やな遥琉。羨ましいよ。きばって3人目、4人目作ってこい‼ってはっぱを掛けられていましたよ」 橘さん、もうその話しは・・・ 幹部の皆さんにこれからどんな顔で会えばいいのか分からなくなるから。 「未知さんは本当に可愛いですね。こうして恥じらう姿は勿論、遥琉に抱かれて忍ぶように啜り泣く姿も健気でとても愛らしい」 爽やかな笑顔でさらりと口に出され、完全に固まってしまった。 「もしかして、遥琉から何も聞かれてませんか⁉」 聞いてはいたけれど、まさか本当だったなんて。 「橘はかなりの変態だよ。未知気を付けないと」 縁側から心さんの声が飛んできた。 「失礼な。私は未知さんの声が好きなだけですよ」 「あっちの声がでしょう⁉未知聞いて。橘に、未知さんみたく可愛らしい声をあなたは出せないんですか⁉裕貴にそのうち飽きられますよって、はっきり言われたんだよ。酷くない⁉」 二人ともお願いだから。その辺で終わって。遥香の前で口喧嘩しないで。

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