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番外編 新しい生活がはじまり、ママ友と出会い、そして・・・・
龍一家総出の厳戒態勢が敷かれる中、彼とお義父さんに両親を頼み、子供たちの手を握り締め、心さんと共に車に乗り込んだ。
縣一家と龍一家は、大上組にお兄ちゃんとスカルを引き渡すように再三に渡り要求したものの、大上組はこれを断固として拒否した。入院中だった両親の許に再度刺客が送られたのはそれから数日後の事だった。
そのことをあらかじめ予見していた裕貴さんが先に手を回し両親を安全な場所に避難させてくれたお陰で事なきを得た。殺人未遂の現行犯で逮捕されたのはカレンさんだった。お兄ちゃんとスカルを逃がすため、自ら囮になったと、あとから聞かされた。
秦さんや茨木さんがマチガイ(抗争)を起こさないよう、仲裁に入ったりと腐心したものの、大上さんは聞く耳を一切持たなかった。昇龍会に不満を抱く下部組織を上手く仲間に取り込み、昇龍会や縣一家の組事務所や、かつて彼が社長を勤めていた金融会社を襲わせ、宣戦布告した。
1日でも早く子どもたちと彼のところに帰りたい。心さんを裕貴さんのところへ返してあげたい。
だからこそ、話し合いでの解決を願っていのに……最も恐れていた最悪の事態になってしまった。
「未知さん、お客さんよ。具合はどうかしら?」
菱沼組の組長・度会さんの本家に子供たちと心さんと4人で身を寄せて早いもので一月が経とうとしていた。
度会さんと奥さんの紫(ゆかり)さんは、嫌な顔せず快く僕たちを出迎えてくれた。
ちょうど今は夏休み。
子供たちは朝から元気いっぱいで。家の中を走り回ったり隠れん坊したりと、みんなに遊んで貰ってる。
人見知りすることなく、あっという間に溶け込んだ。
僕は・・・というと、数日前から体調を崩し寝込んでいた。
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