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番外編思いがけない再会

「まま、ここちゃんは?」 大好きな心さんが急にいなくなり、遥香が今にも泣き出しそうな顔になった。頭を撫でて宥めながら、いつまでもここにいるわけにもいかないから、ドアノブに手を置いてカードキーを差し込んだ。 そぉーとドアを開けると、僕たち以外誰もいないはずなのに、なぜか足が見えた。それから見覚えのあるすらりとした長い両脚が…… 「パパ!!」 「あっ、パパだ!!」 中を覗き込みいち早く気付いた一太と遥香が黄色い声を上げた。 彼がこんなところにいるわけない。子供たちを疑う訳じゃないけれど……恐る恐る顔を上げた。 【ーーはる…さん………】 にわかには信じられなくて。ハッと息をのみしばし放心状態になった。 大好きな彼が……ずっと会いたかった彼が、優しい笑みを浮かべて目の前に立っていた。 「未知、一太、遥香」 陽に焼けた小麦色の逞しい両腕が伸びてきて。次の瞬間には、子供たちと一緒に広くて温かな、おひさまの匂いがする胸に抱き締められていた。

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