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番外編 思いがけない再会

渡会さんから組幹部を紹介されたとき、そういえば弓削だったけ⁉心に猛アプローチし見事にフラれたのは・・・そんな話しになって、程好く酔っていた弓削さんが、俺と裕貴何が違うんだ⁉そういいながら心さんに絡みだして・・・あのときは大変だった。 「可愛い顔が台無しだぞ心」 「五月蝿いな。てか、何で弓削がここにいるの」 「事務所を留守にする訳にはいかないだろ⁉心と二人きりになりたいし。俺はまだお前を諦めた訳じゃない」 微かに熱を帯びた声で心さんを真っ直ぐに見つめる弓削さん。 「冗談でしょ⁉ふざけないでよ」 耳まで真っ赤にして怒る心さんを見て、ゲラゲラと豪快に笑っていた。 「十階へのエレベ-タ-は、奥にある。付いてこい」 菱沼組の事務所を素通りし、更に奥に進むと、関係者以外立入禁止と書かれた扉が姿を現した。 「打合せに使う以外あまり使っていないが、2、3日生活するには十分だろう」 扉の向こうにあったのは、九階と十階を結ぶ専用のエレベーター。 弓削さんの案内でそのまま十階に向かった。 「必要なものがあれば遠慮なく言え」 玄関の前で弓削さんにカードキーをぽんと渡された。 「なぁ、心。少し面貸せ」 「はぁ!?」 むんずと心さんの手首を掴むと、そのままエレベーターに引っ張っていった。 「ちょっと、弓削!!」 心さんが手足をバタつかせて抵抗を試みるも体格、力の差は歴然としていて。あっというまにエレベーターの中に消えていった。

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