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修羅の妄執
「橘、モテモテだな」
「羨ましいよ」
回りからの冷やかしに橘さんは一切動じることはなかった。
「子供の前ですよ。二人とも大人げがない。和泉さんの命が掛かってることを忘れてませんか⁉一刻の猶予もないんですよ。鳥飼さん、私と未知さんと柚原さん。それに颯人さんと四人で、和泉さんのもとに向かうで宜しいですか⁉」
「橘!」
「お兄ちゃん!」
彼と千里さんが同時に声を上げた。
「未知さんの弾よけが三人もいるんですから大丈夫です。私も、和泉さんと鷲崎さんには幸せになって貰いたいですし。遥琉、千里、一太くんとハルちゃんを頼みます」
「橘………」
苦渋の決断を迫られることになった彼。
悩みに悩んだ末出した答えは………
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