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番外編 彼のお兄さん

浩然!男性がものすごい剣幕で真沙哉さんに食って掛かった。日本語じゃないから何を言ってるのか全く分からない。 「仕方ないだろ」 やれやれとため息をつく真沙哉さん。腰を起こすとき、痛っ………呻き声を漏らし顔を歪めた。もしかして怪我してるのかな? 「ジロジロ見るな、気色悪い」 気になってそれとなく見ていたら、なにげに目が合い、不機嫌そうに顰めっ面をされた。 「なんでまた遥琉(アイツ)はお前みたいな疫病神と一緒になったのか、さっぱり分からん」 スカルにも同じことを言われた。疫病神って、気色悪いって。 僕だって好きで両性に産まれたんじゃない。 嫌味の一つでも言いたかったけど、多勢に無勢。一人で太刀打ちなど到底出来ない。 子供達を守るため、あえて反論しなかった。でも…… 「ママをわるくいわないで!」 遥香が頬っぺたをこれでもかと膨らませ真沙哉さんを睨み付けた。 「ママわるいことしてないよ」 怖いもの知らずの遥香にどきっとした。 真沙哉さんを怒らせちゃダメ!慌てて止めようとしたら、男性が声を上げて笑い出した。 「シテヤラレタナ」 「五月蝿い」 憮然としそっぽを向く真沙哉さん。 たく、遥琉(アイツ)のガキんときとそっくりだ。あ~ぁ虫酸が走る。悔しそうに歯軋りしながらそう吐き捨てた。

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