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お祖父ちゃんとリーさん

一人また一人と、次々に男達が倒れていった。 「血の気が多い割にはたいしたことがないな」 お祖父ちゃんが俯せに倒れ込んだ男の背中に踵を捩じ込ませた。 誰一人ナイフで傷付けることなく、圧倒的な強さの前に男達は尻尾を巻いて逃げ出した。 「リー、よーく覚えておけ。カフェのマスターはあくまで副業だ。本業は龍一家と縣一家の相談役だ。こんな老いぼれでも組の者は播本さん播本さんって慕ってくれてな、播本さんがいないとダメなんですって必要としてくれているんだ。お前と話しをしているだけ時間の無駄だ。未知帰るぞ」 お祖父ちゃんが拳銃に手を置き、真沙哉さんに一言、二言声を掛けると、渋々ながらも拳銃を下ろしてくれた。 外に出たとき寒くないように心望と太惺の体をバスタオルで包んだ。 「太惺、おいで、おっきいじいじだよ」 お祖父ちゃんが笑顔で太惺を抱っこしてくれて、僕は心望を抱っこした。 「こはくしゃんもいっしょに」 遥香が琥珀さんの手を掴みツンツンと引っ張った。 「オレは………」 チラッと真沙哉さんの方に視線を向けた。 「ふん」目が合うなりすぐに逸らされてしまった。それでも琥珀さんは声を掛けようとしていた。でも途中で諦め、意を決したように大きく頷くと、遥香の手を握り締め、銃で男達を威嚇しながら、一緒に真沙哉さんのアジトから脱出した。

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