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番外編 あなたが俺を忘れてしまったとしても、俺はあなただけを愛する

リーさんに都合よく利用されるだけ利用されて、クスリ漬けにされて。お兄ちゃんは廃人寸前まで追い込まれた。 大切にしないといけない家族を裏切り、そして傷付けた。 自らが犯した罪の深さに苦しみ、やがて精神のバランスを崩したお兄ちゃんは自殺未遂を繰り返すようになったのだという。 「お兄ちゃんは?だ~~れ?」 きょとんとした眼差しでスカルさんを見上げるお兄ちゃん。 「尊、君の恋人だ」 スカルさんの代わりに蜂谷さんが答えた。 「こいびと………?ふ~~ん、そうなんだ」 首を傾げながらもニコニコと笑い掛けた。 「尊……」スカルさんがその場にしゃがみこんだ。 「一緒に謝ろう」 かつてプロの殺し屋だった彼。執拗なまでに標的《ターゲット》の命をつけ狙い、確実に仕留めていた。 かつては獰猛な目付きで睨みをきかせていたスカルさん。でも今は穏やかな笑顔でお兄ちゃんを優しく見守っていた。 「この疫病神、お前がいなかったら尊もカレンも逮捕されることはなかった、罵り罵声を浴びせた。でもよくよく考えたら逮捕されて良かったのかも知れない。大上やリー、それに真沙哉に使い捨ての駒としてこき使われるよりはマシだ。卯月未知、今までのことを謝る。すまなかった」 スカルさんが深々と頭を下げると、お兄ちゃんもそれに吊られたのかペコッと頭を下げた。

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