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番外編 命をかけた彼の一途な想い
優しい想いに溢れた鳥飼さんの言葉に感極まり涙が溢れた。
「泣き虫なところも、恥ずかしがりやのところも、ちょと強情っぱりところもすべてが愛おしい。オヤジに聞かれたら間違いなく殺されるがな。姐さんは産まれてきちゃいけない子じゃない。オヤジや子供達、俺や地竜、橘、柚原・・・・・ーーーみんな、姐さんを必要としている」
鳥飼さんが鼻を啜り言葉に詰まった。
「みっともないな」自嘲しながら、
「姐さんがいたから、俺も睦さんもオヤジの許でやり直すことが出来たんだ。地竜も姐さんに変わるチャンスを与えてもらった。そう言ってた。姐さんは何も悪くない。悪くないんだ。だから、そんなに自分を卑下するな」
頭を撫でてくれる鳥飼さんの手がすごく温かくて。涙が止まらなくなってしまった。
「あとでオヤジに怒鳴られるだろうな、きっと」
僕の肩を包帯でぐるぐる巻きにされた腕がそっと包み込んでくれた。
「消毒液の匂いが駄目なら早めに言え」
自分の怪我の方が酷いのに、僕の体調を気遣ってくれるなんて。
「これからもずっと姐さんの側で、姐さんや子供達を守る。それが俺の生きる道だ」
鳥飼さんありがとう。
こんな僕を必要としてくれて。
地竜さんも、柚原さんと鞠家さんもありがとう。
腕にすがり泣きじゃくる僕を鳥飼さんが優しく宥めてくれた。
チラチラと何度もドアの方を見ながら、びくびくしながらだけど。
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