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番外編 このひと、ゆげしゃんらぶのがんさんじゃない

「あ、このひと」 テレビのリモコンを弄っていた遥香が何かに気付き声をあげた。 「ゆげしゃんらぶのがんしゃんだ」 「よく覚えてるね」 「うん。でも……」 遥香が不思議そうに首を傾げた。 「さっちゃん、このひとがんしゃんじゃないよ。くろいぽち、おててにない」 「くろいぽち?」 「ホクロのことじゃない?」 「あ、そうか。なるほどね」 「もこっとおやまになってたんだ。ちょっとおっきかったよ」 「よく見てたね」 「うん。はるちゃん、ちっちゃいからおててしかみえない。せのびしても、おかおみれない」 「そっか。芫も背が高いからね」 「うん」 三人してテレビの画面を覗き込んだ。 「チカちゃんと国井に喧嘩を売ってもしょうがないのに」 「部下が勝手にやったこと。自分は知らない。常套手段だよね」 「紗智難しい言葉よく知ってるね」 「高行さんとバーバ話してたから。意味はいまいちよく分からない」 紗智さんが照れ笑いを浮かべた。 捜索2日目。いまだに薬物を見付けることが出来ないマトリとソタイをシェドは馬鹿にし嘲笑っていた。

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