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番外編 ハート部屋
「かぁいい‼」
「でしょうハルちゃん」
幼稚園から帰ってきた遥香。ナオさんに絵のお手紙を書いたみたいでプレゼントするのに初めて部屋に入った。ハート一色、ピンク一色の部屋に大興奮だった。
「なんか落ち着かないね」
「うん。そうだね」
ベットに並んで腰を下ろし、腕のなかですやすやと眠る陽葵の寝顔を見つめた。
太惺と心望と晴くんと未来くんは彼と信孝さんが面倒をみてくれている。
たまには息抜きも必要だ。ナオのところに遊びに行ってこい。外に出るわけじゃねぇんだ。上から下に移動するだけだし、ナオに陽葵を会わせてやれ。
橘さんに言われたからかな。昨日から怖いくらい優しくしてくれる。
「ねぇ、ママ。これなぁ~~に?」
紗智さんと那和さんと部屋の中を探索していた遥香がどこからか箱を見付けてきた。
からから、おとする
「それは、その大人の……」
「おとなの?なぁ~~にママ?」
「だから、その……」
うっかり言いそうになり、慌てて言葉を飲み込んだ。
「あ、思い出した。それ、わさび入りのふりかけだよ。大人しか食べれたいからしまっておいたんだ。すっかり忘れていた。テーブルの上に置いといて」
「はぁ~い」
ナイスフォロー、ナオさん。
「龍成さんが考えることっていったら一つしかないから。相変わらず心配性なんだから。心配しなくても信孝さんとはラブラブなのに。未知も卯月さんとラブラブで羨ましい。ひまちゃんもそう思うよね」
ぷにゅぷにゅの頬っぺたをそっと指先で撫でてくれた。
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