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番外編 ダオレン

なりを潜めていたダオレンが活動を再開させた。本部からの通達に緊張が走った。 「柚原、遼成や裕貴から何か連絡はあったか?」 彼が組事務所から戻ってきた。 「いや、まだだ」 「そうか」 彼の表情が険しくなった。 お兄ちゃんと遼成さんが手分けしてあやみさんを探しているけど手がかりすら見付からないみたいだった。 「オヤジ」 ひかりが丘厚生学園について調べていた鞠家さんと蜂谷さんが姿を見せた。 どうした?幽霊にでも会ったのか? ふたりの表情は青ざめていた。 「伊澤さんからひかりが丘厚生学園なんて名前の児童養護施設があるなんて聞いたことがないって言われて、嫌な予感はしていたんだ。大阪府警にちょっとした知り合いがいて。名刺を写メして調べてもらった」 「ひかりケ丘厚生学園なんて名前の児童養護施設はなかった。近隣の県や府にないか確認してもらっている」 「そうか」 まるで狐にでもつままれた、そんな感じだった。 「鈴木については調査中だ」 「夢華が化けていたとしてもなんらおかしくないからな」 「そういえば夢華のブログが久しぶりに更新されていたな」 鞠家さんがスマホを操作し彼に見せた。 「サツに追われているのに、随分と余裕だな」 彼が苦笑いするのも無理ない。若い男性たちと豪華なホテルにで優雅に過ごす夢華さんの様子がアップされてあった。

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