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番外編 ダオレン
「橘、一年くらいまで夢華のブログを遡れるか?」
「は?この状況で、ですか?喧嘩を売ってるんですか?」
橘さんの膝の上にちょこんと座り服をぎゅっと握り締め船をこぐ太惺と心望。お昼寝させていた橘さんの目が険しくなった。
「寝せてからでいいに決まってるだろう。頼むからおっかねぇ顔すんな。美人が台無しだ」
遥香と同じでままたんっ子のふたり。後追いもするし、姿が少し見えないだけでギャン泣きして大騒ぎだ。
「橘さん」
「代わるよ」
紗智さんと那和さんが両隣に腰を下ろした。
「もう少しで寝ますから、寝たらお願いします」
紗智さんと那和さんがそぉーとふたりの顔を覗き込んだ。
「可愛いね」
「無骨な男ばっかだから、癒されるよね」
「ねー」
目を見合わすとふたりを起こさないように小声でクスクスと笑い出した。
「オヤジ、俺らで良かったらやります」
鞠家さんと柚原さんが忙しい橘さんの代わりに快く引き受けてくれた。
「柚の記憶が正しければ、夢華がプログをはじめたのは一年前だ。お悩み相談室みたいなのをしていて、親身になって相談を受けていたらしいぞ。柚もダンナとの関係に悩んでいたから、相談するのにダイレクトメールだっけ?それを送信して、それで夢華と知り合ったらしい」
手分けしてスマホとパソコンで鈴木さんがいないか探した。
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