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番外編 子どもは神様からの授かりもの

「兄貴、達治からだ」 龍成さんが彼に茶封筒を渡した。 中には写真が何枚か入っていた。 「やっぱりそうだったか」 一通り目を通したのち、彼が深いため息をついた。 「達治は父親が壱東じゃないと気付いていた。だから、本当の父親は誰なんだと母親を問い詰めた。母親は、譲治のことで舅と姑に責められ、壱東にも言えず、育児ノイローゼになり、ひとときの安らぎを求め、見ず知らずの男と行きずりの関係を結んだ。正直に達治に告白した」 「今でいうワンオペ育児ってやつか。子どもは神様からの授かり物だからな。お、どうした」 太惺が頬っぺたを膨らませ、彼の足にぎゅっとしがみついた。 「太惺、あっぷぷしない。そのうち鷲崎のおじちゃんが、たいくんって遊びに来る」 両腕を伸ばし、よいしょっと抱き上げてくれた。 「なんだ心望も抱っこしてもらいたいのか?」 「兄貴、またぎっくり腰になるぞ」 龍成さんが彼の代わりに心望を抱き上げてくれた。 「見ないうちにまた大きくなったな。心望はママにそっくりだな」 龍成さんが笑顔で話し掛けると、心望もにっこりと笑った。 龍成さんは子どもが大好きだから、あやしかたがとても上手だ。

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