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番外編 ぱぱたんとままたんの痴話喧嘩

「空元気ですよ。馬鹿騒ぎでもしていないと、あれもこれもと問題が山積で頭がパンクしてしまいます。今夜だけは大目に見ましょう。未知さん大丈夫ですか?どこか具合が悪いんですか?」 「どこも悪くありません」 「もしかして千里とチカさんに焼きもちを妬いてますか?」 「へ?」 きょとんとして橘さんを見ると、 「そう顔に書いてありますよ」 クスクスと笑われてしまった。 「一緒に混ざってきたらよかんべした」 「柚原さん、未知さんまで行ったら地竜さんも乱入して収拾がつかなくなります。それこそ乱痴気騒ぎになります。一太くんたちは明日学校です。早く寝せないと起きれません。あれほど子どもたちが寝静まってからにしてくれと口を酸っぱくして言ったのに、困った妹たちです」 橘さんの頭に角が二本にょきにょきと生えてきたのが見えたのか、柚原さんが慌てて橘さんの頭をぽんぽんと撫でた。 「頼むから角をしまってくれ」 「恥ずかしいのでここでは……」 「最近どうも耳が遠いんだ。何か言ったか?」 「あの柚原さん、わざと意地悪をしていませんか?」 ムッとして柚原さんを睨む橘さん。 「あのーー痴話喧嘩しないで下さい」 「二人が仲がいいのは分かってるので」 紗智さんと那和さんに言われ、橘さんの頰がみるみる朱色に染まった。

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