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番外編地竜さん、鷲崎さんに喧嘩を売る

「宋に見付かると色々と面倒だ。たいく少しの間、しーだ」 人差し指を唇の前に立てる地竜さん。若い衆に戸を閉めてくれと頼む念の入れようだ。 「宋の声なんか聞こえないぞ」 「すぐそこまで来ている」 「そうか?」 彼が不思議そうに首を傾げた。 それからほどなくして、ボス、ボスと聞いているこっちが恥ずかしくなるくらいボスを連呼し興奮した様子で宋さんが戸をがらっと開けて部屋に入ってきた。 「柚原格好良かったぞ。身震いした。痺れた。心臓をぶち抜かれた」 「そうか、それは良かったな」 「天賦の才あるものは爪を隠すとはまさに柚原のことだな」 「今ごろ気付いたのか?」 「いや、ずっと前に気付いていた。でも、まさか生で見られる日が来るとは。長生きするものだ。戻って来て良かった。今日はついてる」 橘さんとふと目が合い、 「もしかして激おこプンプンまるか?誰かが若井と偽者若井の暴走を止めなきゃ、一般市民に被害が及んだ。柚原は電光石火の一撃でそれを止めた。誰にも出来ることじゃない。さすがは伝説の殺し屋」

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