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番外編地竜さん、鷲崎さんに喧嘩を売る

パパを連呼し地竜さんの顔をぺたぺたと触る太惺。ついさっきまで指をしゃぶっていたのか、地竜さんの顔があっという間にべたべたになってしまった。 「パパじゃなくバーバだと二人に教えていたんだが、まだちょっと早かったみたいだ」 キャキャとはしゃぐ太惺に、それまで強張っていた地竜さんの顔が緩みっぱなしになってしまった。 「人見知りもしないし愛くるしい表情を見せてくれるから、鷲崎と七海が子供たちにデレデレになるのも頷ける。たいくん、二人に思いっきり焼きもちを妬かせるぞ」 地竜さんが太惺の体を手で支えながらゆっくりと上体を起こした。スマホを取り出し何をするのかと見ていたら、互いの頬っぺと頬っぺをくっつけて何枚も自撮りしていた。それを鷲崎さんのスマホに送信した。 「何をしているんだか……鷲崎組も大変なことになっているのに、喧嘩を売っているとしか思えんぞ」 「子供たちの笑顔はみんなを元気にしてくれるし、疲れきった心を癒してくれる。たいくんとここちゃんの笑顔を見ればきっと困難を打破出来る。俺はそう信じている」 自信に満ちた地竜さんの表情に、 「よし分かった。心望はパパとラブラブするぞ。ただし、ママに焼きもちを妬かれるからほどほどにしような。未知、撮影を頼んだ。どうも自撮りが苦手でな」 体を起こした彼にスマホをぽんと渡された。

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