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番外編恋の吊り橋作戦
「信孝がいなくて良かったな」
「俺はいるぞ」
あおお兄ちゃんが不機嫌そうにムッとしていた。
「暗号の解読を人に丸投げしておいて、あとで覚えておけよ」
「蒼生、焼きもちを妬くだけ無駄だ」
「兄貴は自分が人たらしだっていう自覚はあるのか?」
「ねぇな」
「おぃ、即答かよ。地竜が羨ましいよ」
あおお兄ちゃんがため息を漏らした。
「なんだオヤジに恋煩いか?」
「朴念仁のお前にだけは言われたくない」
プイッとそっぽを向いた。
「卯月が野郎共にモテモテなのは今に始まった訳じゃないだろ?暗号は解読できたか?」
覃さんが見るに見かねて助っ人にきてくれた。
「難しい漢字が並んでいるからお手上げだ」
「諦めるにしては早すぎないか?見せてみろ」
あおお兄ちゃんが覃さんに紙を渡した。
「覃は俺の兄貴に焼きもちを妬かないよな。何でだ?」
「内緒。教えない」
「なんだそれ」
肩透かしをくらいずっこけそうなるあおお兄ちゃん。
「卯月も未知も子どもたちもボスの癒しだ。ボスからとったらボスがボスじゃなくなる。ボスの面倒をみる俺らが大変になる。弓削、蒼生、これSNS のアカウントかもだ。物は試しだ。横文字に直してみろ」
「アカウント?なるほどな」
「今日はやけに真面目だな」
「裏も表もない。見てみ、この汚れのない綺麗な目を」
「嫌な予感しかしないから止めとく」
あおお兄ちゃんと弓削さんの声が見事にハモった。
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