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番外編国井さん、熱烈に口説かれる
「渋川さんはオヤジが太鼓判を押している。チャラチャラして女癖が悪く遊んでばかりいるとか、次期組長の器ではないとか色々と噂はあるが、それは槇島やその手下たちが渋川さん足を引っ張るために流した噂に過ぎない。渋川さんのひととなりや本当の姿を知っている人たちはそんな噂に惑わされることはなく交流関係を続けているだろ?」
「渋川さんもオヤジが好きですもんね」
「信孝さんとオヤジの取り合いをしているくらいだからな。喧嘩するほど互いをライバルとして認めあい、案外仲がいいのかもしれない」
「ヤス兄貴、手が空いているなら優輝を頼んでもいいですか?」
「野菜を荷台から下ろしたら手が空く。公園にでも連れていこう。最初から補助輪なしですぐに自転車に乗れるわけではないからな。誘惑も多いしな」
飲みこみが早い一太とめぐみちゃんとは違い優輝くんはいたってマイペースで。違うことに興味が向くと自転車をその場に置いてふらりとどこかに行ってしまうから目が離せない。
「ヤス兄貴、優輝を捕まえてください!」
車が来ているのに車道に飛び出した優輝くん。ヤスさんが腕を掴み自分のほうに引っ張ると片手で軽々と抱きあげた。
「優輝、オヤジと会長との約束を忘れたのか?」
注意すると優輝くんが半泣きの顔になった。
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