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番外編 災難続きの信孝さん

「れいじさんもうちょい右」 「右じゃなくて左」 「ん?右?左?」 一太と優輝くんから相反することを言われて、玲士さんの足がピタリと止まってしまった。 「すいかってどう書くんだ?南か?」 「いいか、こう書くんだ」 木の枝を拾い地面に西瓜と書く蜂谷さん。 「へぇ~なるほどな。じゃあ、これは?」 青空さんも木の枝を見付けてでなにやら書き出した。スイカ割りそっちのけでイチャイチャし始める蜂谷さんと青空さん。すっかり二人だけの世界に入ってしまった。 「玲士、そのまま三歩前だ。バカップルのことは無視しろ」 その声はオヤジ?よし、なにがなんでも命中させて亜優にカッコいい姿を見せてやるんだ。棒を握りしめ、一歩ずつゆっくりと歩を進める玲士さん。ふぅーと一回息を止めて、ゆっくりと吐いた。棒を振り下ろそうとしたまさにその時、 「なかなか面白いことをしているな。なんのイベントだ、これは?」 宋さんがふらりと現れて。玲士さんの手から棒を取ると片手でいとも簡単に大きなスイカを真っ二つに割ってしまった。 「寸分も狂いもない。さすがだ」 「あの綺麗な切り口を見よ」 幹部たちが拍手をして褒め称えた。 当然面白くないのは玲士さんだ。目隠しをとると憮然とした表情で宋さんを睨み付けた。 「そう睨むなって。泣かせたくなるだろ?」 冗談交じりで笑いながら答えた。冗談には思えないんだよな。目がマジだし。

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