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第3話
朔久side
入学式が終わり、生徒会室にいくと、先についていた恋人に声を掛けられた。
「お疲れ様です。新入生を見ると学年が上がったと…。思わされますね…。初々しい感じがなんとも新鮮ですね」
「そうだね。夏弥…、僕ね、やっぱり会長は向かないなって思った。基本的には後方支援型なんだよ…」
「…本当に、もう訳ないです。私よりも貴方の方が魅力的に見えるんですよ…。それだけで人は付いてきます。言い方が悪いですけど、やはり魅力とは怖いものです。私はどちらかと言えば演説の方が得意なんですが…」
「なんでだろうな。みんな、顔しか見てくれない…。人の前に立つのは君のが得なはずなのに…。僕はね、書く方が得意なんだよ…。本当にお互い、上手く行かないね…。得意なものは見た目に惑わされた人に邪魔されて、苦手な方ばかり押しつかられるからなぁ…」
副会長の、夏弥 愛良。苗字と名前が分かりにくいくらいに名前っぽい苗字の子。高校に入って初めて出来た友達だ。
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