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第2話
愛生side
無気力な子の心まで満たすような快楽地獄に落としたい…。そんな事を思ったのはいつの事だったか…。もう思い出せないくらい前からそんな想いに囚われている…。
「だってさ〜、やる気でないんだも〜ん」
「そ、そんなこと…言わないで……。これ、やってください……」
「やだやだ〜!やりたくない〜!君がやってよ〜」
「ぼ、ぼくには……、僕の仕事があるので…」
「けちー!」
「ご、ごめん……」
このオドオドしているのが俺だ。学校で根暗で鈍臭くオドオドしたキャラを演じてる。自分で言うことでもないが、俺は結構な美形で、モテる。
「はい、これでいい?あとはやることない?帰っていい〜?」
「……は、はい。…大丈夫です」
「それじゃ、ばいば〜い!」
昔からそうだった。だから、変な言いがかりをつけられたり、女からのスキンシップが激しかったり…、言い寄られたり。正直それが面倒で中学の同級生のいない高校。山奥にひっそりとある男子校に入学したのが一年前のことだ。
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