気をつけるって……いったい何に？ 「さあ、ご飯食べよう。学校に遅れてしまう」 　ない頭で考えていると、月夜はもう一度にっこりと微笑み、まるでさっきのセリフがなかったかのように、俺をダイニングキッチンへと促した。 「君の口にあえばいいんだけれど……」 　四人掛け用のテーブルには、焼き魚と味噌汁。 　そしてご飯とサラダがそれぞれ２人分、乗っている。 　俺はどうにも煮え切らない思いを抱えたまま、テーブルに着いたものの、その思いさえも朝食を口にしたとたんに忘れてしまった。 　なんだこれ、ものすごく美味いじゃないか！！ 　月夜は自信なさそうに言ったが、そんなことはない。 　たかが味噌汁だぞ？ 　焼き魚にご飯と一般的な朝食だ。 　なんでこんなに美味いんだよ。 　しかも、焼き鮭も絶妙な塩加減じゃないか！！