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⑥優しい王子様との付き合い方。
「亜瑠兎……そうか、気持ち好かったのか」
俺のこっぱずかしい気持ちを聞いた月夜はつぶやいた。
そのつぶやきが静かな部屋に響く。
俺の言葉を聞いたことで月夜は安心したのか、俺の体に回した腕の力がほんの少し抜けた。
対する俺は、というと――。
もうムリ!
「……っつ!」
穴があったら入りたい。
恥ずかしすぎるだろ、これ!!
俺はあまりの恥ずかしさで、とうとう頭から毛布をすっぽり引っ被った。
「亜瑠兎?」
そんな俺の態度が不思議に思ったのか、月夜は尋ねてくる。
――というか月夜。
なんでお前はいつもと変わらないの?
俺を抱いたっていうのに、なんでこんなに平然としていられるわけ?
余裕ないの、俺だけじゃん。
そう思うと、胸の辺りがモヤモヤしてくる。
「…………」
でも、そうなんだろうな。
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