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アクティブレスト 17

「ーーやっぱり棚割から変えるしかないか」 「確実っちゃ確実ですけど、意外と早くケース来れるってなった時完全に時間ロスしますよ、そもそも違う棚割の案ないし……」 「だよね、あれをここに入れる前提で決めてたからね……」 何度も練り直した棚割は見た目こそ繕われているものの一皮剥けば継ぎ接ぎだらけで、それ以上の変更を許してくれそうになかった。 妙案が浮かんだと思えば必ずどこかに綻びが出て、選択肢はほとんど無くなっていく。 もうお手上げ、とばかりに二人揃って長い唸りを上げ、篠崎に至っては本当に諸手まで上げた。 逸も同じ気分ではあったが今日はーー今日こそは、帰りたいのだ、一刻も早く。 「………っあーーーーもうじゃあ、進めましょうかこのまま!で、ケース来たら力づくで退けましょう、棚も什器も商品入ったまんまガーーって!」 「……………えっうそ逸くん本気?」 「それしか浮かばねっすもん!」 「お、おぉ……」 「じゃないと明日問屋さんたち来てくれてもやってもらえることもないしー」 「あーーーだよね、それもあったんだった」 「でも正直上手く行くかどうかは知りません!」 ぱん、と額を叩いて篠崎も気を引き締めたようだった。 「ーーよし、そうしよう。配線だけ気をつけないとヤバいね、既に訳分かんなくなってるから……」 「もう外しときましょう、全部タグ付けといて」 「だねえ、よし頑張ろーー」 篠崎が説明をしに行き、逸もグローブを嵌めながらそれに続く。 気持ちはもう、帰り支度を始めているのだ。 それを一分でも一秒でも早く手繰り寄せたい。 その一心で、逸はなけなしの気合を入れ直した。

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