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襲来、そして 22
「っはっはっ!すげー、鱈腹ってこのことだな!パンッパン」
ベッドの上で爆笑している敬吾を半笑いで眺め、逸は灯りを落としてから脱ぐべきだったと後悔していた。
締まっているくせに胃だけこんもりと張り出た逸の腹が面白くて仕方がないらしい。
やおらぺちぺちと叩き始めている。
「もう写メ撮りたいわ」
「撮ってもいいですけどね。誰に見せるんですか?さっちゃん?お姉さん?」
諌めて空気を戻したいところだったが、敬吾は呆れたように「誰がそんな地雷を踏むか」と言わんばかりの顔をした。
「なんか疲れた時とか見たら面白い気分になれそうな画像扱いだ」
「本体を使ってくださいよそういう時はー」
逸の嘆願も虚しく、敬吾はただ単に笑い飽きた様子で不思議そうに逸の腹を撫でる。
「つーか、こんななるまで食わなくても」
「えっ」
「姉貴が満足するまで食ったのとか多分お前が初めてだぞ。断れば良かったのに」
「……敬吾さん、そういうのは最初に言って頂かないとですね」
さすがに太ってしまいそうで、ここ何日かジョギングなどしてしまった逸はがっくりと頭を落とした。
その後頭部を、やや悪人じみた笑顔で敬吾が撫でてやる。
「俺の上に吐くなよお前」
「…………!大丈夫ですっ!」
逸の返事には、気合が溢れていた。
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