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その3

兵士C「その後の訓練は?」 兵士B「俺たちで各々が手合わせ小一時間ほど……その後は労いの言葉をかけてくださって酒も振る舞ってくれたような……」 兵士C「では王族の会議の後。決まってジェリル王とフィーユ様が対面した後はどうだ?」 兵士A「その後の訓練は……たしか先月はキュロス様直々に三時間ぶっ通しで手合わせ……待て、待て待て。いや、二ヶ月前も過酷な訓練だった気がする……思い出したくもない血を吐くような日だった……」 兵士C「フィーユ様に言い寄る輩が出現した時とキュロス様が独占した時の違い。ひとことで言うなら?」 兵士B「えっ? まさか嫉妬?」 兵士C「ああ」 兵士B「マジ? 嫉妬で俺たちの訓練が地獄と化すか化さないかが決まるの?」 兵士C「ああ」 兵士A「今までの腕立て一億回も。逆立ちで城を一○○週させられたのも、全部あれが原因だったのか?」 兵士C「……キュロス様ほどわかりやすい御方はこの世ではまずおるまい」 兵士A「おい、拙いぞ! ヴェルオン王がフィーユ様の腰に手を当てたぞ!」 兵士B「しかもキュロス様の隣を陣取りやがった!!」 兵士C「…………ガクガクガクガク」 兵士A&B「ひいいいいいいいいいっ!!」 その日の兵士たちの訓練の果ては――言うまでもない。 こうして多大な訓練を乗り越えた兵士たち。 他国からは、『火竜に匹敵するほどの力を持つ、バスティーザの国を守る偉大な騎士』とも呼ばれる由縁となったのである。

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