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6.危機手前
「な…なぁ、これはいったいどういうことだよ…。」
「何がですか?」
「何がですかって、この鎖とか俺がここにいる理由とか色々だよ!」
俺が大声を出したのに少し驚いた顔をした後、突然笑い出しやがった。
「なっ、何が可笑しいんだよ!」
「いえ、つい可愛いなと思ってしまいまして………。」
「…………ふぇ!?」
小さい声だったけど、はっきりと聞こえたぞ。可愛いって………。こいつの頭はいかれてるのか?
「お前、ふざけるのも大概にしろよ!」
「ふざけるねぇ………。」
目が少し細くなった気がし、恐怖を覚える。
その時、突然動き出したこいつは俺の方に、一歩、また一歩とどんどん近づいて来た。
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