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「んー!美味しい!」 「ほんと!」 「小町のコーヒーも美味しい」 お茶タイムなう。ものすごく美味しい!糖分補給もしているからこの後の仕事も頑張れるね!なんて現実逃避をしても仕事の量は変わらないわけで。机の上に山ずみになっている書類を目にするのが少しばかり嫌だ。 「このコーヒー今度新しく出るみたい。先に僕のところに送ってきたんだよ、お兄ちゃんが」 小町ちゃんの家は世界有数の、コーヒー豆を取り揃える専門の会社。今の社長さんは小町ちゃんのお兄さんの清少さん。ものすごいブラコ……げふんげふん。なんでもない。 「そういえば最近若葉(わかば)さんはどうなの?」 「んー、何か新しいブランド立ちあげるって言ってたー」 若葉さんっていうのは俺の母さん。有名なファッションデザイナーで、世界中を飛び回ってる。今の父さんとは外国で開かれたパーティーで出会ったんだって。ちなみに父さんは28歳。俺と11歳しか変わらないんだよね。ちょっと複雑。 「そう言えば、昨日中野先生が言ってたんだけど今日来賓の方が来られ「よーうーっ!」るって……」 バンって開いたのはもちろん皆さんご察しの通り生徒会室の扉。開けたのは………、うん。噂をすればなんとやらだね。 「何でこんなところにいるの、父さん!」 俺のダメ父、原田国彦(くにひこ)だった。

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