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ゼロ
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「あー。どうしようか」
朝日に刺激され、目を仕方なく開けてみると次第に覚醒されていく脳。
そして、気づいた。
「昨日から学校だったんだっけ」
欠伸をしながら、そういや昨日電話がかかってきたなぁ。ってことを考えて、
「寝るなァァァァアアアアア!!!」
「………うるさい、シン」
部屋をバァァアンという何とも耳障りな効果音を立てて(蹴破って)俺の部屋に入ってきた銀髪を見つめてため息を一つ零した。
「うるさい、じゃねぇーだろうが?あ?いつまで寝てんだこら。」
銀髪を、後ろで一つにくくり、前髪を赤の趣味の悪いピンでとめている朝からはた迷惑な五月蝿いこの男は、俺の幼なじみで監視役でもある。
「お前がちゃぁぁあんと学校サボんないように見張りをお前の母さんと父さんから頼まれてんだ。ったく、朝食できてっから早く食べて早く行け」
「でもさ、今から行ったって……。わかったよ。行けばいいんだろ。行けば。だるいなぁ。ほんとだるいなぁ。」
どうせ今から行ったってクラス編成試験には間に合わないのに。
まあ、いいか。
くぁっと欠伸を一つ零して、新品の制服に腕を通す。
凄い人いるかなぁ。いたら楽しいけどなぁ。
「ねぇ、シン。やっぱり昨日の電話無視しとけばよかったね。」
「どうした急に」
「うーん?なんとなーく。なんか凄い怒ってたような気がしたから。」
「まあ、終わったことは仕方ねぇもんな。ほらさっさと支度する!」
「……、そういう気楽なところいいよね。」
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