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★10-1 偽装彼女との2度目のセックス 【注:NL】

「最初に言っとくよ。俺も忘れたい。慰められるかもしれない。だから、お前の都合だけじゃない」  隣に腰を下ろした深音(みお)に言った。 「でも、うまく出来なかったらごめん」  深音が微笑んで首を横に振る。 「私も言っておくね。ほんとは、先輩のことがある前から……もう1回だけ將梧(そうご)としたかったの」 「何で?」 「最初の時は緊張してて、わけがわからないうちに終わっちゃったから。男の人とセックスする感覚をちゃんと知りたいと思って」  う……俺もガチガチに緊張して無我夢中で、たぶん3分と()たなかったんだった。 「悪い。俺すぐイっちゃって……」 「いいの。痛いだけだったから、早くて助かった」 「それ、全然フォローになってないよ……」  しかも。本気でテンパってて、ろくに前戯もしないで。  どこかよくわからず突っ込んだ俺。  そりゃ痛いだけだわ。  ほんとにごめん! 「また……痛いだけだったら、つらいんじゃない?」 「今日は平気。練習したから」  練習!? セックスの? 「え、誰、と……?」 「人とするわけないでしょ。オモチャで」 「あー……そう……なんだ……」  なんか目が遠くなる。 「今さら引かないで。前から、みんなでセルフにはこの本がおすすめとかの話もしてるんだから。処女の時は、中に挿れたりは出来なかったけど」  そう……だったな。  腐女子腐男子はホモエロ話で盛り上がる。腐ってる者同士、超開けっ広げに。  腐仲間内では、恥ずかしいことも気にせず口に出来る。  その中で俺は知った。  女もオナること。しかも、腐女子は萌えBLをオカズにするコもいるって……しない人のほうが多いかもしれないけどもさ。 「いや。大丈夫。引いてない。もう痛くないならよかった」 「將梧」  深音が突然シリアスになる。 「あと……今謝っておくね。將梧とするのに私、先輩のこと想像しちゃうかもしれない。ごめんね。忘れさせてって言ったのに。苦しい気持ちは忘れても、先輩のことは忘れられないかも……」 「いいよ。そうなったらなったで。お前が楽になれば何でも」 「將梧も想像していいよ。涼弥くん」 「は……!? 何言ってんの? そんなんしたら勃たねーだろ」  深音の言葉に動揺した。  脳が勝手にイメージしようとした涼弥の顔を懸命に打ち消す。 「わからないでしょ? だから試してみて……」  さらに続けようと開いた深音の唇を自分ので塞いだ。  そのまま身体を押し倒し、口の中に舌を差し入れる。  キスの前にドクンと跳ねた心臓が何に反応したのかわからなくなるように、深音の口内を激しく(ねぶ)った。  舌を絡めて吸い合う快感に集中すれば、下半身も熱くなる。 「ん……はっ、そ……うご、まって……」  少し離れた唇の間から深音の声。  半分閉じた瞼から見つめてくる瞳を見つめ返す。 「待たない。慰めさせて」  俺はキスを再開した。 「はぁっ……んんっ……っふ……」  時折漏れる深音の息づかいと。お互いの舌を吸って吸われる生温かい刺激が、気持ちを高めてく。  キスは女も男も変わらず感じるのかな…。  暫し口内からの快感を楽しんでから離した唇を、深音の顎から首筋へと移動する。  舌を這わせながらバスタオルを剥ぎ取った。  大きくはないけどキレイに盛り上がった胸のふくらみ。  男とは違う、吸われるためにある乳首。  今抱いてるのは女だってことを確認するように、二つのおっぱいを両手で包んで揉みしだく。  見た目よりやわらかい。  思ったより弾力がある。  大きいおっぱいが好きってよく聞くけど、これ以上ボリュームあったらちょっと怖い気がする。別の生き物みたいで……。  最初の時も深音の胸は触った。でも、テンパり過ぎて感触を覚えてない。もちろん、愛撫なんて意識はなかった。  片方の乳首を指で摘まんで弄りながら、もう片方の乳首を舐める。  落ち着いてるじゃん俺。  前ほどのプレッシャーがないせいか?  さほど興奮してこない自分に逆に焦る。 「ん……あっ……ああっ……ん!」  乳首を舐め回して吸い上げるのを繰り返すと、深音の口から甘い声が漏れ始める。  反応してくれると……純粋に嬉しいな。  今度は指で弄ってたほうの乳首を口に含み、もう一方を手のひらで撫でる。  固くなった乳首に歯を立てた。 「っあ! 痛っ……」 「ごめん……!」 「でも気持ちいい……続けて……」  俺は胸全体をさわさわと揉みながら、舌先で乳首を刺激した。  さっきより軽く噛んでみる。 「んんっ……ん、あっ……」  大丈夫そう?  ちょうどいい加減がわからない。  普段はパンとか何でも、噛み切ってるもんな。  甘噛みって難しい。  舐めて噛んで吸って揉んで……女の胸にようやく慣れてきたところで。 「將梧……」  顔を上げて深音と目を合わせる。  快感に溶け出した瞳。 「もう濡れてるから、指、入れてみて……」 「わかった」  軽くキスして、深音の足の間に右手の指を這わせてく。  割れ目の突起の先。  深音の言う通り、そこはヌルリと湿ってる。  ゆっくりと中指を差し入れる。 「あっ……っあ、んんっ!」  根元まで入れた指に触れる肉が熱い。  指の腹で撫で上げるように引き、また中に押し入れる。  あー御坂や女慣れしてるヤツに指南してもらっておけばよかったよ。  AVもあんまり見たことないし、どうしたら感じるのかわからない。  せっかくだから気持ちよくしてあげたいけど……。 「どこがいいとかある?」  中を擦る指を止めず、聞いてみる。 「あ……んっ、ここも、触って……やさしく……ね」  恥じらいがないわけじゃなく、快感を求めることを優先するように答える深音。  俺の手を掴んで誘導したのはあの突起……クリトリスだ。  猥談で『クリが気持ちいい』『クリは男の亀頭と同じでもっと繊細』って聞いた気がする。    「んあっんん……! はぁっ……ぁあっ……」  導かれた指先でそっと触れたクリを細かく撫で続けると、深音の喘ぎが高くなった。  あそこから引き抜かれた指はヌルヌルで、やさしく擦りやすい。  女のクリトリス。女の愛液。  どうせなら、試したい。   「深音。舐めていい?」 「え……?」  深音の膝を立て左右に押した。  途中で閉じようとする足を止める。 「舐めさせて。試したい」 「待って。恥ずかしい……」 「先輩のこと考えていいから」  力を入れて深音の膝を割った。  クリの前に、トロリとしたあそこを舌で(すく)う。  独特の味がする。塩気があるのか、貝っぽい? 磯っぽい?    もう一度割れ目に舌を這わせ、肉を広げた真ん中にある突起を舐め上げる。 「ふ、ああっ……!」  周りから中心にあてた舌を小刻みに動かしてを、無心に何度も繰り返す。 「あ……んっ、きもち、いい、んっあ……はあっ、んんっ……!」  深音の反応を窺いながら、クリ全体を口に含むように吸いついた。 「っあ! ひぃあ……んはっあっ……い、や……めて……んっああっ!」  深音に髪を掴まれた。   「ごめん。痛かった?」  急いで顔を上げると、深音がはぁはぁと息をつきながら首を横に振る。 「違う……イッちゃいそうで……」 「いいよ。イッて」 「待ってダメ!」  戻ろうとした俺の髪を引っ張って引き留める深音。 「まだ何度もイケないから……將梧の挿れて」  あーそれは……ちょっと待って?  もう少し硬くしないとね。あのキツい肉の中に入れない、たぶん。  かわいい女子高生の喘ぎ声聞きながら、おっぱいとクリトリス舐めまくっても完勃ちしない俺って……。  やっぱりどこかおかしいのか、不能なのか真性ゲイなのか。  でもさ。  深音の身体に嫌悪感は皆無だし、自分が気持ちよくしてあげてるってことに楽しくなってきたし。  ただ。  興奮!とはいかないだけで。

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