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第24話 数学は苦手
薫
凄い!
凄い嬉しい!
てっちゃんが俺のこと好きだって!!
好きなのは幼なじみだから当然だけど、彼女よりもおっぱいよりも俺のことが好きだって言ってくれた!
てっちゃんは女子のおっぱい最高気持ちいいっていつも言ってたから、まさかそんなことを言ってくれるなんて夢にも思ってなかった。
おっぱいが大好きなてっちゃんからそれを奪うことはできないし、だからてっちゃんに彼女が出来ても仕方がないと思っていたんだ。
だって俺は男だし、俺には柔らかな胸はないから気持ち良くしてあげることはできない。
正直言って、てっちゃんを独占できる彼女のことが羨ましいと思ったけど、てっちゃんのことを一番理解しているのは自分だという自信があった。だから我慢できたんだ。
だけど、これって下克上みたいな?違う?
でもおっぱいと彼女に勝った!!嬉しい!!
それに初めてのキス。
温かい優しいキスだったけど、自分が息をしていたかも分からないくらい頭の中が真っ白になった。
てっちゃんは眼鏡をしているけど、接触しないように上手くそらしてくれた。
そういうところやっぱり慣れている感じがしたけど、カッコイイんだから仕方がない。
柔らかい髪の間から覗く瞳は優しいし少し色っぽい。
キス……してくれたぁ。
ドキドキがとまらないし、ずっとてっちゃんにくっついていたい。
エッチなことだって、てっちゃんにならされてもいい。
これからは誰に遠慮せずてっちゃんを独占できる!
それくらい俺は欲しいんだ。
大好きだから。
だけど、目の前にはノートや教科書プリント、筆記用具などなど……
「ほら、ここからやってみな」
「うん……」
数学は苦手で、今回の範囲は特に苦手だ。あーテスト爆破しろっ!
「…………」
「……」
「……」
「できた」
「ん、どれどれ。お、一応あってるぞ」
「さっき吉岡に教えてもらったからだと思う」
「……なんかムカつくけど、できてるからまぁいいか」
「だけど、てっちゃんが一緒に居てくれた時の方が集中できたよ」
ドキドキもするけど、安心感もあるから問題に集中できた気がする。
というか分からない所は、ほとんど吉岡に聞いてわかっていたし。
勉強の方は二の次で、てっちゃんにエレベーターでのことを聞きたかっただけだ。
「ね、てっちゃん。違うこと教えてよ」
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