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第25話 スリスリする

…… 違うことって何ですか? 「……他の教科で自信ないのは?」 「ンーこれと言って全部だけど、今日は大丈夫」 「全部ってオイ!……で?違うことって具体的になんだよ」 薫はテーブルを挟んで向かい合うように座っていたけれど、そこを離れ四つん這いで俺の隣へとやってきた。 俺の隣に腰掛け、いつものように腕を絡め寄りかかってくる。 「てっちゃんが知ってて、俺が知らないことだよ。俺……初めてだし、どうしたらいいかわからないから」 「……薫……」 腕におでこを押し付けて、スリスリする薫の仕草が可愛いのなんのって。 知らないことっていうのは、やはり恋人たちがするエロいことだろう。 薫とエッチができるなんて日が来るとは思わなかったから、頭の整理がついていない。 ついていないが、そんなチャンスは絶対逃してたまるか! 「彼女みたいにはできないかもだけど、俺頑張るから」 「あのな、彼女と自分を比べるなって。全然別ものだぞ?小さい頃から一緒の薫は特別なんだから」 「……」 「だけど、少しずつ教えてやるよ。その辺、薫より経験値高いからな」 そう言いながら頭を撫でてやる。 「う、うん」 「……気持ち良く、なりたい?」 「……う、うん……」 「お前、自分でシコったりしてんの?」 「え」 うわ!薫の顔面が固まった!思考が停止したロボットみたいに! 無表情を通り越して、能面のようになったかと思ったら、そのまま俯いてしまった。 うわ……やば、露骨な質問だったらしくかなりの間沈黙……だってかなり積極的だったから普通に聞いたけど、不味ったか? 「いや、あ、薫?悪い別に答えなくてもいいし?デリカシーない質問だったよな」 「……た、たまに………………する」 「……」 「……す、する」 「お、おう。そか」 な、 なんだこの可愛さはっ!! 俯いて表情は見えないのに、理性を失いそうになるこの言葉の破壊力っ! する…… 薫もするんだーーーー! そうだよなぁ〜するよなぁ!思春期男子は特にしちゃうよなぁ! 薫がムラムラして一人でシテる姿を思い浮かべると、興奮で鼻血が出そうになる。 たまんねぇ〜! ……ど、どんな顔して、何を思い浮かべながらシテるんだろう。 …… 見たいなぁ。 「薫……そろそろ布団敷くか」

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