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第31話 暗闇の中

暗闇の中、布団の上で男二人がお互いのモノを握り扱き合っている。 薫に気持ち良くなって欲しくて、なりたくて…… スゲ……クソ気持ちいい…… お互いの熱くて硬い陰茎が触れ合うと、更に体温が上がって汗が滲み、たまらなくて自分の手を薫の手に添えて、纏めて握りしめて扱いた。 擦れ合う度に快楽の波が襲ってきてしまい、思わず腰が動いてしまう。 「はぁ……はぁ……スゴ……超いい……」 「……っあ……ぁ……てっちゃん……」 ちゅ……くちゅくちゅ……と湿った音がもろエッチだし、薫の吐息が零れて脳内を侵してくるから…… !ダダダダメ……薫より先にイきそうになってしまう!!た、耐えろ!!耐えろー! 「あ、あっ!……てっちゃ……ぁん……駄目、出ちゃうよぉ」 「……ほら、これ……イイだろ?イケよ……」 「ひゃ……っああぁ!……っ!!」 ぐりぐりと俺のを押し付けながら上下に動かすと、震えながら薫がピュピュッと射精し、それを確認してから俺もすぐに達っした。 「はぁ……はぁ……」 「はぁ……はぁ……」 …… ……や、ヤバ…… 超~~~気持ち良かったんだけど……! 精液で、ベタベタとした手をぼんやり眺め暫く余韻に浸ってしまう。 薫も同じなのか、息は荒いがピクリともしない。 もそりと身体を伸ばし、机に置いてあるティッシュ箱を取り上げて、俺と薫の汚れた手やその箇所を拭いた。 独特の匂いが鼻をかすめてきて、リアルな気持ちが戻ってきた気がする。 「薫……大丈夫か?生きてるか?」 「……ン」 若干恥ずかしさはあったけど、薫の身体を起こしてペチペチと顔を叩いた。 「脱力感ある顔してるぞ」 「ン……だって……力入らないよ」 「はは、そんなに気持ち良かったかなぁ?」 ニヤニヤしながら換気をするのに起き上がり、部屋の窓を少し開けると新鮮な空気が隙間から入り込んできて、湿った風ではあるけれど籠った部屋の空気よりはるかに心地良い。 「てっちゃん。すっごく気持ち良かった。マジ良かった」 ギュッと後ろから抱きしめられて、さらにニヤニヤが止まらない。 腹に回された手を握り、優しくトントンしてやる。

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